肝斑

肝斑は、顔の日光が当たる部位に左右対称にできる慢性の色素疾患です。表皮と真皮の間の環境が乱れることで生じ、一度できると長く続き、また濃くなることがあります。

肝斑と太田母斑様斑点がある深さを、一つの皮膚の断面に並べて示した図解(イラスト)で、写真ではありません。左の肝斑は表皮と真皮の境界にまたがってぼんやり広がる淡い褐色の局面として描いています。右の太田母斑様斑点は真皮の上寄りに散らばる青灰色の点として描いています。色の大きさと深さは例示です。

図は二つの色素がある深さを比べた例示で、実際の皮膚とは異なることがあります。どちらかは診察で確認します。

  • 見た目

    左右対称の褐色の斑

    境界が不規則な褐色から灰褐色の斑と局面が、両側に広がるように連なります。

  • できやすい場所

    額・頬・鼻・上唇

    人中を避ける形がよく見られ、頬や鼻に集まったり、フェイスラインに沿って現れたりすることもあります。

  • 経過

    長く続き、また濃くなる

    取り除く治療法は確立しておらず、薄くなった状態を保つことを目標にします。

  • 治療の基本

    紫外線対策・トーニング・内服薬

    紫外線対策を土台に、トーニングと内服薬・外用薬を状態に合わせて組み合わせます。

肝斑をひと目で

肝斑は、顔の日光が当たる部位に左右対称にできる慢性の色素疾患です。色素を消す問題というより、濃くならないように長く管理する問題に近いものです。

  • 額・頬・鼻・上唇にまたがり、人中を避ける形がよく見られます。頬や鼻に集まったり、フェイスラインに沿って現れたりすることもあります。
  • 日光への曝露は、肝斑ができるときにも、また濃くなるときにも一貫して確認される要因です。紫外線対策は付け足しのケアではなく、治療の一部です。
  • 家族歴、妊娠やホルモンの変化、甲状腺の病気、光に反応する薬、強い熱に繰り返しさらされる環境も関係します。
  • 紫外線対策を土台に、トーニングと内服薬・外用薬を組み合わせます。
  • 頬骨に左右対称に上がってくる色素は、太田母斑様斑点(ABNOM)と第一印象が似ているため、病変を直接見て区別します。

肝斑はなぜできるのですか?

見た目、できる場所、原因

  • 頬と額に左右へ褐色の斑が広がってきました

    肝斑は、顔の日光が当たる部位に左右対称にできる、境界が不規則な褐色から灰褐色の斑と局面です。額・頬・鼻・上唇にまたがり、人中を避ける形がよく見られ、頬や鼻に集まったり、フェイスラインに沿って現れたりすることもあります。

  • なぜできるのですか?

    光への曝露は、できるときにも、また濃くなるときにも一貫して確認される要因です。妊娠やホルモンの変化、甲状腺の病気、光に反応する薬、強い熱への繰り返しの曝露も関係し、家族歴がある場合も少なくありません。近年は、メラノサイトだけが働きすぎている状態ではなく、表皮と真皮の間の微小環境が乱れた慢性の炎症性変化と捉えられています。

  • なぜ取り除くのが難しいと言われるのですか?

    基底膜が傷つくと、メラノサイトと色素顆粒が真皮へ落ちていき、これが長く残り、また戻ってくる理由として説明されています。そのため肝斑は、取り除く問題というより長く管理する問題に近く、取り除く治療法はまだ確立していません。

  • 頬骨の色素が太田母斑様斑点なのか肝斑なのか分かりません

    頬骨に左右対称に上がってくる色素は、太田母斑様斑点(ABNOM)と第一印象がほとんど同じです。太田母斑様斑点の色素は真皮にあるため青褐色から青灰色に見え、点々と散らばります。肝斑は明るい褐色で、広がるように連なります。まぶた・こめかみ・小鼻に色素がある場合は、真皮の色素である可能性も合わせて見ます。

  • そばかすや老人性色素斑とはどう違うのですか?

    顔の褐色の色素がすべて肝斑ではありません。そばかすは10代前半から頬や鼻に散らばり、老人性色素斑は40歳以降、日光に長くさらされた部位に残ります。肝斑と混ざっていることがあるため、合わせて見ます。

病院ではどのように診療しますか?

対策を土台に、トーニングと薬を組み合わせて

紫外線対策を土台に、色素の状態に合わせてトーニングと内服薬・外用薬を組み合わせます。どの方法をどのくらいの割合で使うかは、色素の形と肌の反応を見て対面診療で決めます。

トーニングは1064nmレーザーを低いエネルギー・広い照射面で、短い間隔をあけて繰り返す方法で、目標はメラノサイトを破壊することではなく、細胞の中の色素顆粒だけを細かく砕くことにあります。アジアでよく使われる方法です。

  • 強さを上げることが目標ではありません

    肝斑では、強さを上げることがそのまま効果にはなりません。熱のダメージが大きい剥離型レーザーは色調異常を残しやすく、低いエネルギーでも間隔が短すぎると色調異常が報告されています。肌の色が濃いほど、低いエネルギーで控えめに始めます。

  • 性格の異なるトーニングを重ねます

    一度の診療で、性格の異なるトーニングレーザーを二つ以上重ねて使う方法を用います。どの機器をどの条件で重ねるかは、色素の形と肌の反応を見て対面診療で決めます。

  • 内服薬と外用薬

    内服薬と外用薬を一緒に使うことがあります。どの薬を使うかは、検査と相談を経て決めます。

  • 色素の部位に打つ注射

    色素の部位に打つ注射をトーニングと一緒に使うこともあります。一緒に使うかどうかは、色素の状態を見て対面診療で決めます。

肝斑と似た色素はどう違うのですか?

いずれも顔にできる褐色の色素ですが、見た目とできる場所が異なります。肝斑は左右対称に広がるように連なり、基底膜が傷つくと一部の色素が真皮へ落ちて長く残ることがあります。

見た目と場所でどう見分けるのですか?

三つとも褐色の色素ですが、広がるように連なるのか点々と散らばるのか、そして色素が表面と真皮のどちらにあるのかが異なります。

見た目と場所で見る区別
区別見た目場所と時期
肝斑境界が不規則な褐色から灰褐色の斑と局面、広がるように連なる額・頬・鼻・上唇に左右対称。主に20〜40代の女性
太田母斑様斑点青褐色・青灰色、点々と散らばった形頬骨に左右対称。まぶた・こめかみ・小鼻にも
老人性色素斑40歳以降にできる褐色の斑日光に長くさらされた部位。肝斑と混ざることも

相談から管理までどのように進みますか?

診断、治療、管理

  1. 診察

    見た目と場所を見て肝斑かどうかを確認します。最終的な判断は病変を直接見て行います。

  2. 治療設計

    どのトーニングをどの条件で重ねるか、内服薬や注射を一緒に使うか、どの強さから始めるかは、肌の色とこれまでの治療、妊娠の有無を見て対面診療で決めます。

  3. 治療

    低出力のトーニングを繰り返し、必要であれば内服薬や色素の部位への注射を加えます。複数回に分けて少しずつ良くなることを目標にします。

  4. 管理

    良くなった後も紫外線対策と維持のケアを続けます。強い熱と肌への刺激を減らすことも管理に含まれます。

トーニングは痛いですか?

かさぶたができる施術ではありません

レーザートーニングは大きく痛むことはなく、かさぶたができる施術でもありません。ただし、まったく痛みのない施術ではありません。

注射治療の痛みと麻酔

色素の部位に打つ注射はトーニングと一緒に使うことがあります。注射の痛みと麻酔の方法は相談でご案内します。

治療の後は何を守るべきですか?

紫外線、可視光線、熱、肌への刺激

紫外線対策は施術の後に付け足すケアではなく、治療の一部です。

日焼け止め

紫外線だけを防ぐのでは足りません。紫外線と可視光線を一緒に防ぐ(色の付いた)製品をおすすめします。塗る量と塗り直す回数が足りないと、表示された性能に届きません。

熱

強い熱に繰り返しさらされる環境は、肝斑を慢性化させる要因です。調理や製パンのように熱を長く浴びる仕事をしている場合は、相談で一緒にお話しください。

肌への刺激

こすったり、刺激の強い角質除去を加えたりすることは避けます。

良くなった後も紫外線対策と維持のケアを続けます。取り除く問題ではなく、長く管理する問題だからです。

治療の前後で何に注意すべきですか?

肝斑は再発がよくあるため、複数回に分けて治療します。当てはまるかもしれない事項は、相談で先にお伝えください。

先にお知らせください

  • 妊娠中や授乳中は使える薬剤が限られます。この時期は光防御を中心に据え、治療の時期は対面診療で決めます。
  • 妊娠中はホルモンの影響で色素が上がり続けるため、トーニングは出産と授乳が終わった後に延ばすことが多いです。
  • 内服薬は検査と相談を先に行います。服用中の薬や病歴によって使えない場合があるため、当てはまる場合は相談でお知らせください。

治療の後に現れることがある反応

  • 繰り返しが多くなると、まだらに色素が抜ける低色素沈着が報告されています。強さと間隔を上げることが目標ではない理由です。
  • 肌の色が濃い場合、レーザーの刺激がかえって色素沈着を作ることがあるため、低いエネルギーで控えめに始めます。
  • 肝斑と太田母斑様斑点が重なっていると、施術の後に色素沈着が起きやすくなります。
  • 良くなってもまた濃くなることがあります。紫外線対策と維持のケアが続けて必要な理由です。

肝斑に使わない方法

  • ほくろや老人性色素斑に使う、かさぶたを作るレーザーは、肝斑に使うとかえって悪化することがあります。

肝斑によくある質問

肝斑はなぜできるのですか?

光への曝露は、できるときにもまた濃くなるときにも一貫して確認される要因です。妊娠やホルモンの変化、甲状腺の病気、光に反応する薬、強い熱への繰り返しの曝露も関係し、家族歴がある場合も少なくありません。

取り除けばもうできないのでしょうか?

肝斑を完全に取り除く治療法はまだ確立していません。良くなった後も紫外線対策と維持のケアを続ける必要があり、また濃くなることがあります。

レーザートーニングだけを受けていればよいのですか?

肝斑はトーニングに加えて、紫外線対策と内服薬・外用薬を組み合わせます。どの方法をどのくらいの割合で使うかは、色素の状態を見て相談で決めます。

肝斑か太田母斑様斑点かはどう見分けるのですか?

頬骨の左右対称の色素は、二つの第一印象が似ています。太田母斑様斑点は色素が真皮にあるため青褐色・青灰色で点々と散らばり、肝斑は明るい褐色で広がるように連なります。最終的な区別は病変を直接見て判断します。

トーニングは痛いですか? かさぶたはできますか?

レーザートーニングは大きく痛むことはなく、かさぶたができる施術でもありません。ただし、まったく痛みのない施術ではありません。

何回、どれくらいの間隔で受けるのですか?

肝斑は数回の治療では終わらず、少しずつゆっくり良くなります。回数と間隔は、色素の反応と肌の状態を見ながら相談で決めます。

内服薬はどのような場合に使うのですか?

内服薬を一緒に使うことがあります。妊娠・授乳中は使える薬剤が限られ、服用中の薬や病歴によって使えない場合があるため、相談で確認します。

妊娠中ですが治療してもよいですか?

妊娠中はホルモンの影響で色素が上がり続けるため、トーニングは延ばすことが多いです。この時期は光防御を中心に据え、出産と授乳が終わった後に治療の時期を相談で決めます。

夏に濃くなるのはなぜですか?

光への曝露は肝斑を濃くする一貫した要因です。夏に濃くなり冬に薄くなる傾向がよくあるため、季節にかかわらず紫外線対策を続けます。

ほくろを取るレーザーで肝斑を取ってもらえませんか?

ほくろや老人性色素斑に使う、かさぶたを作るレーザーは、肝斑に使うと悪化することがあります。肝斑には低いエネルギーで繰り返すトーニングを用います。

良くなった後は何をしますか?

紫外線対策と維持のケアを続けます。強い熱と肌への刺激を減らすことも管理に含まれます。

肝斑か別の色素か、相談で確認してください

江南 The Other皮膚科、ソウルの島山大路で色素の見た目と場所を確認し、治療をどのように始めるかをご案内します。

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