赤ら顔

赤ら顔は病名ではなく、皮膚に近い血管が一時的に広がって顔が赤く見える症状です。酒さは、顔の中央部の赤みが繰り返し出て長く残り、丘疹や目の不快感を伴うことがある慢性の疾患です。

真皮の上層で広がった毛細血管を拡大して描いた皮膚の断面図解(イラスト)で、写真ではありません。断面の上の層は表皮、その下は真皮として描き、二つの層の境界の下、真皮の上層に、断面の左から右へ太さの一定しない広がった血管が走っています。血管の大きさと深さは例示です。

図は真皮の上層の広がった血管を拡大した例示で、実際の皮膚とは異なることがあります。赤みがどこから来ているかは診察で確認します。

  • 落ち着くまでの時間

    数時間 / 数週間以上

    赤ら顔は誘発因子がなくなると数時間で落ち着きますが、酒さの赤みは数週間以上続きます。

  • 重なって現れる症状

    赤み・丘疹・目

    一つの形だけではなく、赤みと血管の拡張、丘疹と膿疱、鼻が厚くなる変化、目の症状がそれぞれ、または一緒に現れます。

  • 診療の出発点

    誘発因子の記録

    2週間以上、ご自身の誘発因子を記録して持ってくると、何を避けるかを一緒に決めやすくなります。

  • 治療の目標

    下げて維持

    なくすのではなく、紅斑と炎症のレベルを下げて、それを維持することを目標にします。

赤ら顔と酒さをひと目で

赤ら顔は皮膚に近い血管が一時的に広がって起こる症状で、酒さは顔の中央部の赤みと炎症が繰り返す慢性の皮膚疾患です。

  • 赤ら顔は誘発因子がなくなってから数時間で落ち着きますが、酒さの赤みは誘発因子がなくても数週間以上続きます。
  • 酒さは、赤み、血管の拡張、丘疹と膿疱、鼻が厚くなる変化、目の症状がそれぞれ、または一緒に現れる疾患です。
  • 日光、熱、酒、辛い食べ物、熱い飲み物、ストレス、風と寒さ、運動が悪化因子として挙げられ、どの因子が問題になるかは人によって異なります。
  • 病気そのものをなくす治療はなく、治療は症状を減らし悪化を遅らせることを目標にします。
  • ニキビ、脂漏性皮膚炎、口囲皮膚炎、ステロイド軟膏で生じた皮膚炎と区別して見て、目が不快なときは眼科での評価も一緒に受けます。

どの赤ら顔かはどう確認しますか?

見た目と、続いて現れる症状が違います

  • 顔がすぐ赤くなって、すぐ落ち着きます

    誘発因子がなくなってから数時間で落ち着く赤みは赤ら顔と考えます。皮膚に近い血管が一時的に広がって起こる症状で、病名ではありません。

  • 赤みが数日そのままです

    誘発因子がなくても顔の中央部の赤みが残っていれば、酒さを考えます。この持続する中央部の紅斑そのものが診断的な所見で、丘疹や膿疱、毛細血管拡張、目の症状が2つ以上重なるとより明確になります。皮膚拡大鏡で見ると、網目状や多角形の血管が酒さで特徴的に見られます。

  • ニキビのような小さな粒が一緒にできます

    酒さの丘疹膿疱型には面皰(コメド)がないため、尋常性ニキビと分けられます。口囲皮膚炎やステロイドで生じた皮膚炎とも区別して見ます。

  • なぜできるのか知りたいです

    原因はまだ完全には分かっていません。免疫反応、血管、神経、皮膚に住む微生物、遺伝などが一緒に働いていると考えられており、皮膚のデモデックス(ニキビダニ)が酒さでより多く見られることもあります。

  • 目が乾いて、異物感があります

    酒さの方のおよそ半数に目の症状が現れることがあります。まぶたの縁が赤い、または目が不快なときは、眼科での評価も一緒に受けます。

The Otherはこの赤みをどう診療しますか?

血管レーザーと薬物、そして避けることから

赤ら顔の診療には血管レーザーを使います。広がった血管だけを熱で扱う選択的光熱分解の原理で、どの装置と波長を使うか、細かな設定をどう取るかは、病変に合わせて診療で決めます。

レーザーが届かない部分は薬物が担います。炎症が一緒にあるときは、飲み薬や塗り薬を併用することもあります。

  • 血管を狙うレーザー

    顔の中央部の赤みと、目に見える血管を狙います。波長と細かな設定は、赤みの範囲と病変に合わせて診療で決めます。

  • レーザーが届かないところは薬物で

    炎症が主な問題である場合や、レーザーが届きにくい部位は、飲み薬や塗り薬で一緒に見ます。どの薬を使うかは診療で決めます。

  • 避けることから決めます

    日光、熱、酒、熱い飲み物など、ご自身を赤くする因子を確認し、避ける方法を一緒に決めます。2週間以上記録して持ってくると助けになります。

  • バリアを守るホームケア

    やさしい洗浄料と保湿剤で洗顔と保湿をシンプルに保ち、日中はSPF 30以上の無機日焼け止めを使います。角質除去剤とアルコールを含む製品は避けます。

ニキビとどう区別しますか?

酒さもニキビも赤みと丘疹ができますが、酒さにはニキビの面皰(コメド)がありません。

見た目と区別点

見た目と、続いて現れる症状で区別します
区別見た目区別点
赤ら顔顔の中央部の赤みが繰り返し出て、長く残ります丘疹と膿疱、毛細血管拡張、目の症状が一緒に現れることがあり、面皰はありません
大人ニキビ面皰(コメド)と一緒に丘疹と膿疱ができます面皰(コメド)があれば、まず尋常性ニキビを考えます

診療はどの順序で進みますか?

カウンセリングと確認から始まり、治療とケアへ続きます

  1. カウンセリングと確認

    赤みがいつ始まり、どのくらい続くのか、誘発因子は何かを伺い、顔の中央部の赤みと丘疹、膿疱、目の症状を一緒に見ます。

  2. 鑑別

    ニキビ、脂漏性皮膚炎、口囲皮膚炎、ステロイド軟膏で生じた皮膚炎と区別します。

  3. 治療の順序を決める

    赤みと血管が主な問題なのか、炎症が一緒にあるのかに応じて、血管レーザーと薬物をどう組み合わせるかを決めます。

  4. 治療

    血管レーザーで広がった血管を扱い、レーザーが届かない部分は飲み薬や塗り薬で一緒に見ます。

  5. 経過の確認とケア

    治療の後も誘発因子を避け、紫外線対策と保湿を続けます。経過に応じて次の治療計画を決め直します。

治療後はどうケアしますか?

刺激を減らし、紫外線対策と保湿を続けます

レーザー治療の後は、赤みやあざができることがあります。落ち着くまでの期間は施術後にご案内します。

治療直後

施術直後は、角質除去剤とアルコールを含む製品を避けます。

引き続き避けること

日光、熱、酒、熱い飲み物など、ご自身を赤くする因子

赤みがまた上がってきたら

酒さは良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性の疾患です。赤みがまた上がってきたら、診療で経過を確認します。

洗顔はやさしい洗浄料で、保湿は刺激の少ない製品でシンプルに保ちます。角質除去剤とアルコールを含む製品は避けます。

日中はSPF 30以上の無機日焼け止めを塗ります。日光は酒さでよく挙げられる悪化因子です。

治療の前後で何を見ておくべきですか?

酒さは、病気そのものをなくす治療がない慢性の疾患で、良くなったり悪くなったりを繰り返します。以下はすべての場合を網羅したものではありません。

他の疾患と間違えると起こりうること

  • ステロイド軟膏を顔に長く塗ると、皮膚が薄くなり、酒さのように赤くなることがあります。
  • 酒さを他の皮膚炎と間違えてステロイド軟膏を塗ると、リバウンドによる悪化や酒さ様口囲皮膚炎が生じることがあります。

目の症状

  • 酒さの方のおよそ半数に目の症状が現れることがあります。
  • 目が乾いたり異物感があり、まぶたの縁が赤いときは、眼科での評価も一緒に受けます。

鼻が厚くなる変化

  • 鼻が厚くなる鼻瘤性の変化は段階が異なり、血管を狙うレーザーでは戻りません。
  • この変化はまれで、男性により多く見られます。

レーザー治療で見ておくこと

  • レーザー・光治療では、施術直後に赤みやあざができることがあり、多くは2週間以内に落ち着きます。
  • 瘢痕はまれですが、結果は施術する人の熟練度に大きく左右されます。
  • 時間がたつと新しい血管ができることがあり、追加の治療が必要になることがあります。

急に繰り返す赤ら顔

  • 熱感とともに顔が急に赤くなることが繰り返されるときは、まれに内分泌や神経内分泌の疾患が原因のことがあるため、酒さと区別して確認します。

赤ら顔・酒さについてよくある質問

赤ら顔と酒さはどう違いますか?

赤ら顔は誘発因子がなくなると数時間で落ち着く症状です。誘発因子がなくても顔の中央部の赤みが数週間以上残る場合は酒さを考え、丘疹や膿疱、毛細血管拡張、目の症状が一緒に来ていないかを見ます。

治療すればなくなりますか?

病気そのものをなくす治療はありません。良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性の疾患なので、治療は紅斑と炎症のレベルを下げ、悪化を遅らせることを目標にします。

そのままにしておくと消えますか?

酒さは自然に治ることはなく、良くなったり悪くなったりを繰り返します。ただし、誘発因子がなくなってから数時間で落ち着く赤ら顔そのものは症状なので、繰り返す赤みと残っている赤みを分けて見ます。

ニキビとはどう違いますか?

酒さの丘疹膿疱型には面皰(コメド)がないため、尋常性ニキビと分けられます。口囲皮膚炎とも区別して見ます。

目も一緒に不快になることがありますか?

酒さの方のおよそ半数に目の症状が現れることがあります。目が乾いたり異物感があり、まぶたの縁が赤いときは、眼科での評価も一緒に受けます。

なぜできるのですか?

原因はまだ完全には分かっていません。免疫反応、血管、神経、皮膚に住む微生物、遺伝などが一緒に働いていると考えます。

治療はどう行いますか?

血管レーザーで広がった血管を扱い、レーザーが届かない部分は飲み薬や塗り薬で一緒に見ます。どの装置と波長を使うか、細かな設定をどう取るかは、病変に合わせて診療で決めます。

何回、どのくらい間隔をあけて受けるのですか?

決まった回数を先に決めることはしません。赤みの範囲と病変に応じて、診療で回数と間隔を決めます。

レーザーの後はどう過ごせばよいですか?

赤みやあざができることがあり、落ち着くまでの期間は施術後にご案内します。施術後はやさしい洗浄料と保湿剤でケアし、SPF 30以上の無機日焼け止めを塗り、角質除去剤とアルコールを含む製品は避けます。

ステロイド軟膏を長く塗っていましたが、酒さですか?

ステロイド軟膏を長く塗ると皮膚が薄くなり、酒さのように赤くなることがあります。酒さを他の皮膚炎と間違えて塗り続けると、リバウンドによる悪化や酒さ様口囲皮膚炎が生じることがあるため、使用歴と今の状態を一緒に見て判断します。

顔の赤みがどのような状態か、カウンセリングで確認してください

江南 The Other皮膚科で赤みの現れ方と一緒に来る症状を確認したうえで、赤ら顔か酒さか、診療の方向をご案内します。

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