丘疹性瘢痕の治療

丘疹性瘢痕は、ニキビが治ったあとに肌色または淡い色で盛り上がって残る小さな瘢痕です。

一つの皮膚の断面に丘疹性瘢痕とへこんだ瘢痕を並べて描いた図解(イラスト)で、写真ではありません。左には垂直の壁と平らな底をもつへこんだ瘢痕を、右には表面が盛り上がり、その下の真皮上層に線維組織が集まった丘疹性瘢痕を描いています。表皮と真皮の厚さ、瘢痕の大きさと深さは例示です。

図は二つの瘢痕の断面を比べた例示で、実際の皮膚とは異なることがあります。同じ顔に二つの型が一緒にあることが多いため、どちらかは診察で確認します。

  • 見た目

    3〜4mmの肌色の丘疹

    石を敷き詰めたように盛り上がり、赤みやかゆみはたいていありません。

  • できる場所

    真皮上層の線維化

    硬くなった組織が肌の浅い層にとどまっています。

  • よくできる部位

    あご・鼻・背中

    同じ顔に別のタイプのニキビの瘢痕が一緒にあることがほとんどです。

丘疹性瘢痕の要点

丘疹性瘢痕は、ニキビが治ったあとに盛り上がって残る瘢痕で、硬くなった線維組織が肌の浅い層にとどまっています。凹んだ瘢痕とは逆の方向からアプローチします。

  • あごと鼻、背中によくでき、3〜4mm大の石を敷き詰めたような丘疹として現れます。
  • 赤みやかゆみがなく、長い間ほとんど大きさが変わらないことがよくあります。
  • 同じ顔に別のタイプのニキビの瘢痕が一緒にあることがほとんどです。
  • ケロイドと見た目が似ているため、境界と経過を見てまず区別します。
  • 表面を削るのではなく、硬くなった組織の中に微細な通路をあけて再配列を促します。
  • 施術は8〜10週間の間隔で行い、少なくとも3回以上をご案内します。

なぜ盛り上がったまま残り、何と見間違えられることがありますか?

見た目と経過でまず区別します

  • 鼻とあごに肌色の盛り上がりがあります

    ニキビが治ったあとに線維組織が局所的に集まって硬く残った丘疹性瘢痕かもしれません。多くは3〜4mm大で、石を敷き詰めたように盛り上がり、あごと鼻、背中によくできます。

  • ケロイドか肥厚性瘢痕かはどう見分けますか?

    ケロイドは傷の境界を越えて大きくなり、肥厚性瘢痕は境界の内側にとどまります。瘢痕を見分けるときは、大きさや色よりも境界と経過を見ます。丘疹性瘢痕では硬くなった組織が真皮上層にとどまり、ケロイド瘢痕がある人により多く見られるという報告もあります。

  • ニキビがまだできているのですが、瘢痕の治療を先に受けられますか?

    ニキビがまだ活動している場合は、瘢痕の治療とニキビのケアを一緒に考えます。あごはニキビが繰り返しやすい部位なので、新しいニキビができ続けると瘢痕がまたできることがあります。

  • 凹んだ瘢痕も一緒にあります

    丘疹性瘢痕は、ほかのタイプのニキビの瘢痕と一緒にあることがほとんどです。凹んだ瘢痕は組織が足りずにくぼんだもので、丘疹性瘢痕は組織が集まって盛り上がったものなので、部位ごとにアプローチが異なることがあります。

クリニックではどのように治療しますか?

削らずに、硬くなった組織の中に通路をあけます

丘疹性瘢痕では、表面を削る方法はあまり合いません。問題になるのは表面に乗った組織ではなく、肌の内側で硬くなった線維組織だからです。

そのためCO2レーザーで瘢痕にごく微細な穴をあけ、その通路を通して硬くなった組織が再配列されるよう促します。

  • 微細な通路

    CO2レーザーで瘢痕の部位に針穴のような微細なチャネルをつくります。穴の間隔と深さは、瘢痕の硬さと部位によって異なります。

  • 組織の再配列

    あけた穴を通して、硬くなっていた組織がやわらぎ、自然に平らになるよう促します。変化は施術直後ではなく、組織が治っていく数週間にわたって現れます。

  • 中心部を対象に

    瘢痕の中心部を対象に施術します。盛り上がった病変が丘疹性瘢痕ではないこともあるため、別のものの可能性があれば先に鑑別します。

凹んだ瘢痕とは何が違いますか?

盛り上がったものとくぼんだもの、逆の方向

ニキビの瘢痕は大きく、凹んだものと盛り上がったものに分かれます。丘疹性瘢痕は組織が集まって盛り上がったもので、凹んだ瘢痕は組織が足りずにくぼんだものなので、アプローチは逆になります。

2つの瘢痕は見た目と原因がどう違いますか?

2つの瘢痕の見た目と原因
区分見た目と経過原因と深さ
丘疹性瘢痕3〜4mmの肌色の丘疹が石を敷いたように盛り上がって残り、赤みやかゆみがなく長い間大きさが変わらないことがよくありますニキビが治ったあとに線維組織が集まって硬くなったもので、線維化は真皮上層にとどまります
凹んだ瘢痕アイスピック型・ローリング型・ボックスカー型にくぼみ、ニキビの瘢痕の大部分を占めます治るときに組織が足りずに残ってくぼんだ状態です

カウンセリングから施術までどう進みますか?

確認し、区別し、施術し、回復します

  1. カウンセリングと確認

    ニキビがまだできているか、どの瘢痕が混ざっているかを確認します。

  2. 鑑別

    閉鎖面皰やニキビ、肉芽腫など、似て見える病変と診察で区別します。

  3. 施術

    CO2レーザーで瘢痕の中心部に微細な通路をつくり、組織の再配列を促します。必要な回数は、瘢痕の硬さと数によって異なります。

  4. 回復と次の間隔

    数日間小さなかさぶたができて落ち、その部分が治っていく過程で、数週間にわたって変化が現れます。次の施術までは8〜10週間をあけます。

変化はいつから現れますか?

施術直後ではなく、かさぶたが落ちて組織が治っていく数週間にわたって少しずつ現れます。

  1. 施術当日

    瘢痕の部分にごく小さなかさぶたができます。洗顔は軽く行います。

  2. 数日後

    かさぶたが自然に落ちます。無理にはがしません。

  3. 数週間にわたって

    硬くなっていた組織が再配列され、瘢痕が少しずつ低くなります。個人差があります。

  4. 8〜10週間後

    回復が落ち着いてから次の施術を行います。

変化の時期と程度には個人差があります。

このページでは施術前後の写真を掲載していません。瘢痕の硬さや数、肌の状態によって反応が異なるため、写真では自分の肌の結果を示せないからです。

施術後のケアはどのように行いますか?

かさぶた、洗顔、紫外線

施術直後は、瘢痕の部分にごく小さなかさぶたが数日間できます。このかさぶたは、新しい組織が落ち着く間、ふたの役割をします。

かさぶた

かさぶたは無理にはがさず、自然に落ちるまでそのままにします。早くはがすと色素が残ったり、跡が長く残ったりすることがあります。

メイクはかさぶたが自然に落ちてから行います。その前に覆うと、かさぶたがずれて跡が残ることがあります。

洗顔と紫外線

洗顔は普段どおりに行いますが、こすりません。

治っている肌は色素が沈着しやすいため、室内でも日焼け止めを使います。

肌への刺激になるもの

角質除去製品や刺激の強い機能性化粧品は、かさぶたがすべて落ちて赤みが落ち着くまで控え、保湿は十分に行います。

サウナ・チムジルバン、汗を多くかく運動、飲酒は数日間避けます。

いつもと違う痛みや滲出液、広がる赤みがある場合は、次の予約を待たずにご連絡ください。

施術前にお伝えいただきたいことと注意点には何がありますか?

丘疹性瘢痕かどうかを先に確認してから方法を決めます。以下は確認できた内容だけをまとめたもので、すべてのケースを網羅しているわけではありません。当てはまりそうなことがあれば、カウンセリングで先にお伝えください。

先にお知らせください

  • ニキビがまだできている場合は、カウンセリングでお知らせください。瘢痕の治療とニキビのケアを一緒に考えます。
  • ケロイド瘢痕があったかどうかをお知らせください。
  • 以前に別の診断を受けて治療したことがあればお知らせください。盛り上がった病変は、閉鎖面皰や肉芽腫など別のものである可能性があります。

施術後に現れることがある反応

  • 微細なかさぶたが数日間でき、一時的に赤くなることがあります。日常生活に支障がないことが多いですが、個人差があります。
  • 一時的な赤みや色素沈着、感染などの副作用が起こることがあります。
  • 赤みがあり、かゆみや痛みを伴い、大きくなり続ける瘢痕であれば丘疹性瘢痕ではない可能性があるため、先に鑑別します。

丘疹性瘢痕のよくある質問

あご以外の場所にもできますか?

あごと鼻、背中によくでき、ほかの部位にもできることがあります。盛り上がった病変は別のものである可能性があるため、鑑別が先です。

ケロイド瘢痕があっても治療を受けられますか?

ケロイドの既往はカウンセリングで先にお知らせください。境界と経過を見て2つの瘢痕を区別してから方法を決めます。

何回受ける必要がありますか?

少なくとも3回以上をご案内し、瘢痕の硬さと数によって異なるため、対面診療で決めます。

なぜ8〜10週間の間隔をあける必要がありますか?

硬くなった組織が再び落ち着き、回復するのに時間が必要だからです。間隔を狭めても結果が早くなるわけではありません。

施術直後にすぐ変わりますか?

何回かに分けて治療する瘢痕です。変化は施術直後ではなく、組織が治っていく数週間にわたって現れ、個人差があります。

施術後すぐに日常生活を送れますか?

微細なかさぶたが数日間できますが、日常生活に支障がないことが多いです。かさぶたは自然に落ちるまでそのままにしておき、個人差があります。

瘢痕は完全に消えますか?

目標は跡を完全に消すことではなく、光が当たったときに影ができない程度に表面をなめらかにすることです。個人差があります。

赤や茶色に残った跡も同じ瘢痕に含まれますか?

いいえ。赤や茶色に残った跡は瘢痕ではなく、炎症後の色素・血管の変化です。盛り上がってもくぼんでもいなければ、瘢痕とは区別して見ます。

丘疹性瘢痕か、別の瘢痕かをカウンセリングでご確認ください

ソウル江南の島山大路にあるThe Other皮膚科で、瘢痕の見た目と経過を確認したうえで、丘疹性瘢痕かどうかと治療の進め方をご案内します。

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