ニキビ・跡
丘疹性瘢痕とは — ケロイドとどう違うか
鼻やあご周りに白く盛り上がる丘疹性瘢痕は、ケロイドや肥厚性瘢痕とは根本的に異なります。そのため、一般的な炎症注射(ステロイド)や血管レーザーでは決して改善できません。

丘疹性瘢痕とは?
丘疹性瘢痕は、ニキビが治まったあとにその場所へ白っぽく、あるいは肌色のまま盛り上がって残る瘢痕です。多くは鼻や小鼻のわき、あご周りなど、皮脂腺が発達して皮膚が厚い部位にできます。指で触れると柔らかくはなく硬い感触があり、赤みもかゆみもないまま、何年も大きさがほとんど変わらないのが特徴です。
同じニキビ跡でも、よく知られている凹んだ瘢痕とは逆方向です。凹んだ瘢痕が組織の不足で生じるのに対し、丘疹性瘢痕は治りかけた場所に線維組織が局所的に集まり、硬くなって残ります。そのため、凹んだ瘢痕に用いる方法ではうまく扱えません。
他人からは見えにくいのに、長く気になり続ける種類の瘢痕でもあります。赤くないため写真では目立ちませんが、横から光が当たると影ができ、メイクがのらないため、鏡を見るたびに目に入る種類の凹凸です。
ケロイドとはどう違いますか?
丘疹性瘢痕で来院される方の多くが、すでに他院でケロイドと診断され、ステロイド注射を繰り返した経験をお持ちです。盛り上がって見える点が同じなので、そう読み取られやすいためです。
しかし、この二つはでき方が異なります。ケロイドはコラーゲンが過剰に増殖して大きくなり続ける瘢痕なので、炎症を抑えて成長を止める治療が合っています。一方、丘疹性瘢痕はすでに硬くなって止まっている組織で、抑えるべき炎症そのものがありません。同じ注射をしても、作用する対象がないということです。
問題は、効果がないところで終わらない点です。ステロイドには組織を萎縮させる性質があるため、反応しない瘢痕に繰り返し注射すると、瘢痕はそのままで周囲の正常な皮膚だけが薄くなり、へこむ結果が残ることがあります。長く治療を受けてこられたのに、かえって跡が広がって見えると感じておられるなら、この場合かもしれません。
ですからこの瘢痕は、何をするかよりも、何であるかを先に見分けることが先立ちます。下の表が、実際の診療で二つの瘢痕を分ける基準です。
ケロイド/肥厚性瘢痕
- 原因
- 過剰なコラーゲン増殖および炎症反応
- 症状
- 赤みやかゆみ、痛みを伴いながら大きくなる
- 従来の治療
- 炎症注射(ステロイド)、ロングパルスレーザー
- The Other ソリューション
- 圧迫および炎症コントロール
丘疹性瘢痕
- 原因
- ニキビ後に生じる局所的な線維化および組織変性
- 症状
- 白色または肌色に盛り上がっており、変化しない
- 従来の治療
- 効果が乏しい — むしろ周辺が陥没するリスク
- The Other ソリューション
- CO2ピンホール技法による組織再建
The Other独自の卓越した技術 — CO2ピンホール技法
丘疹性瘢痕の治療の核心は、盛り上がった組織を削り取ることではなく、硬く線維化した組織に微細なチャネルを開けて柔らかくすることです。

盛り上がりを削る方法は一見わかりやすいのですが、この瘢痕には合いません。この瘢痕の実体は、表面に乗った肉ではなく皮膚の内側で硬くなった線維組織だからです。表面だけ整えても下の硬い組織はそのまま残り、時間が経つと再び盛り上がってきます。また、削る深さが少し行き過ぎれば、今度は逆に凹んだ跡が残ります。
ピンホール技法は向きを変えて近づきます。硬くなった組織を取り除く代わりに、その中に道を作ります。 微細なチャネルを通じて組織が呼吸し、再配列する余地が生まれ、皮膚が自ら平らになる方向へ回復するよう誘導します。一度で劇的に変わるのではなく、回数を重ねながら少しずつ低くなっていく経過をたどるのも、ここに理由があります。
精密な微細チャネル形成
CO2レーザーを用いて、瘢痕部位にごく微細な針穴のようなチャネルを作ります。チャネルの間隔と深さは、瘢痕の硬さと部位によって変わります。
組織再配列
開けられたチャネルを通じて、硬かった瘢痕組織が柔らかくなり、自ら平らになるよう誘導します。変化は施術直後ではなく、組織が治っていく数週間かけて現れます。
周辺組織の保護
正常な皮膚には触れず、瘢痕の中心部だけをターゲットにするため、施術後に周辺がへこむ副作用のリスクを最小限に抑えます。
経過と回復について
先に率直に申し上げると、丘疹性瘢痕は一度で消える種類の瘢痕ではありません。 硬くなった組織が再び配列されるには時間が必要で、その過程が回数ごとに少しずつ積み重なります。施術直後を期待されると、必ず落胆されます。
通常は施術後の数日間、微細なかさぶたができて剥がれ、その場所が治りながら数週間かけて瘢痕が少しずつ低くなっていく流れです。次の施術まで8〜10週間あけるのも、この回復が終わるのを待つためです。間隔を狭めても結果が早くなることはありません。
目標をどこに置くかも大切です。この施術が目指すのは、痕跡を完全になくすことではなく、光が当たったときに影ができない程度まで表面を均すことです。メイクがのり、横から見ても目に留まらない程度を現実的な到達点とお考えいただくのがよいと思います。個人差があります。
施術周期
8〜10週間間隔
組織が十分に再生する時間が必要です。
推奨回数
最低3回以上
施術を重ねるにつれて、少しずつ平らになっていくのをご確認いただけます。
施術後
微細なかさぶた
自然に剥がれるよう管理する必要があります。
施術後のケア
施術直後には、瘢痕の上にごく小さなかさぶたができます。このかさぶたは新しい組織が定着する間の覆いの役割をするため、無理に剥がさず、自然に剥がれるまでそのままにしてください。早く剥がすと色素が残ったり、跡が長く続いたりすることがあります。
かさぶたがある間も洗顔は普段どおりで構いませんが、こすらないでください。紫外線には特に注意が必要です。治りかけの皮膚は色素がつきやすく、瘢痕はよくなったのに、その場所だけが黒っぽく残ることがあります。室内でも日焼け止めをお使いになるほうが安全です。
メイクはかさぶたが自然に剥がれたあとからが安全です。それ以前に覆うと、かさぶたがずれて跡が残ることがあります。施術当日は軽い洗顔だけにして、翌日からは普段のスキンケアに戻していただけますが、こする動作だけは避けてください。
角質ケア製品やレチノール、高濃度ビタミンCのような刺激のあるものは、かさぶたがすべて取れて赤みが引くまで先に延ばします。一方で保湿はむしろたっぷりなさるほうが回復の助けになります。
サウナや温浴施設、汗を多くかく運動は、熱と刺激が回復を妨げるため数日間は避けてください。飲酒もむくみを強めます。
回復の途中で普段と違う痛みや浸出液、広がる赤みがある場合は、次のご予約を待たずにご連絡ください。
部位によって変わること
鼻と小鼻のわきは、丘疹性瘢痕が最も多く現れる場所です。皮脂腺が大きく皮膚が厚いため、ニキビが深く入り込みやすく、治る過程で線維組織が集まる余地も大きくなります。ただしこの部位は皮膚が厚い分、回復が遅く感じられることがあるため、回数に余裕をもって計画します。
あごとフェイスラインは、ホルモンの影響を受けるニキビが繰り返されてきた場所なので、瘢痕を整えても新しいニキビが出続ければまたできます。 そのためこの部位は、瘢痕の治療とニキビの管理を一緒に見ます。
額や頬にもできますが、比較的まれです。この部位に盛り上がった病変がある場合は丘疹性瘢痕ではない可能性があるため、見分けることが先になります。
他のニキビ跡とどう見分けるか
ニキビのあとに残る瘢痕は、大きく凹んだものと盛り上がったものに分かれます。一般にニキビの瘢痕と言われるものはほとんどが凹んだ側で、丘疹性瘢痕は盛り上がった側です。向きが逆なので、治療も逆から近づきます。
凹んだ瘢痕は組織が足りずに生じるため、補うか再生を促します。丘疹性瘢痕は組織が集まって生じるため、ほぐします。一つの顔に両方がある場合が多く、部位ごとに違う方法が必要になることがあります。
盛り上がってもへこんでもいないのに、赤や茶色の跡だけが残っている場合は瘢痕ではなく、色素や血管の問題です。これは時間とともに薄くなることもあり、レーザーで近づく方法も異なります。
よくあるご質問
何回くらい受ける必要がありますか?
最低3回以上を推奨します。瘢痕の硬さと数によって変わるため、回数は対面診療で決めます。
施術後すぐに日常生活は可能ですか?
数日間、微細なかさぶたができますが、日常生活に支障はありません。かさぶたは自然に剥がれるようにしておく必要があります。
ケロイドも同じ方法で治療しますか?
いいえ。メカニズムが異なるため、近づき方も異なります。赤みやかゆみがあったり大きくなったりする瘢痕であれば、まず見分けが必要です。
ステロイド注射を続けていたのに、なぜよくならなかったのでしょうか?
丘疹性瘢痕には抑えるべき炎症そのものがないため、注射が作用する対象がありません。かえって周囲の皮膚が薄くなることがあります。
瘢痕は完全になくなりますか?
完全に取り除くことよりも、光が当たったときに影ができない程度まで表面を均すことを目標とします。個人差があります。
間隔を狭めて早く終えることはできますか?
組織が再生する時間が必要なため、8〜10週間の間隔をあけます。間隔を狭めても結果が早くなることはありません。
凹んだ瘢痕と一緒にある場合はどうしますか?
一つの顔に両方がある場合が多くあります。向きが逆なので、部位ごとに違う方法で近づきます。
このページは施術に関する一般的な情報であり、診断や治療の推奨ではありません。同じお悩みでも肌の状態により適した施術は異なるため、実際の選択は対面診療で決定します。個人差があります。
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